■大好物はムカデ!
まるでクワガタのようなアゴを持つノコギリハリアリは、ムカデを専門に捕らえるハンターです。
鋭いアゴで噛み付き、毒針で麻痺させて大きなムカデも捕らえてしまいます。
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巨大ムカデを捕らえたノコギリハリアリ。
首に噛み付き、毒針で刺しています。
それにしても、どうして毒のあるムカデを専門に狩るようになったのでしょうか?
もっと楽して狩る事のできる昆虫はたくさんいると思うのですが・・・ |
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■タネが主食
クロナガアリは植物の種子を食べるアリです。
そのため活動時期は、多くの種子が落ちている秋から活発になります。
夏場は巣口を閉じて、秋に巣に蓄えた種子を食べて暮らしています。
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クロナガアリは、とても多くの種子を集めます。
巣の入り口を観察していると、次から次へとタネを持ち帰る働きアリを観察する事ができます。
タネが主食のクロナガアリですが、小昆虫の死骸なども食べます。 |
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体長1.5cmにもなる、スペイン産のクロナガアリMessor barbarusの女王
このクロナガアリも、種子を主食とします。
日本のクロナガアリには兵隊アリは現れませんが、このクロナガアリはコロニーが成長すると、女王よりも大きな頭の兵隊アリが生まれてきます。
兵隊アリは、大きく硬い種子を砕く事ができるのです。 |
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■実はアリはタネが好き!?
クロナガアリ以外のアリも、タネが好きなアリが多くいます。
これらの多くは、タネではなく、タネに付着しているエライオソームを食べるためです。
エライオソームとはスミレやカタクリなどの種子に付着している脂肪分や、糖分を含むもので、アリの大好物なのです。
タネはこれをアリに与える代わりに遠くまで運んでもらい、分布を広げます。
アリはエライオソームを食べると、種は巣の外へ捨てるので、結果的にタネは分布を広げる事ができるのです。
このようなタネを「アリ散布植物」と言います。
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トゲアリも種子を巣へと運びます。 |
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■幼虫が吐き出す糸で巣を作る
南西諸島に生息をするクロトゲアリは、樹上に幼虫が吐き出す糸を使って巣を作ります。
これは終令幼虫が繭を作るときに吐き出す糸を利用します。
働きアリは、糸が吐き出せるようになった終令幼虫をくわえて、巣に糸をつけ、その糸に枯葉や木屑などを貼り付けて、丈夫で頑丈な巣を作るのです。
このような樹上生活をするアリは、降雨量の多い熱帯に多く生息していて、巣が雨で水没しないように樹上で暮らしているものと思われます |
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巣の内部は、枯葉などはほとんどなく、とても綺麗になっています。
このアリは、巨大な繭の中で生活をしているのです。
この繭で作られた巣はとても頑丈で、手で破ろうとしてもなかなか破く事ができないほどです。
それにしても幼虫が繭を作るための糸を、巣作りに使うなんてすごい発想ですね。
八重山諸島に生息をするタイワントゲアリも同じように幼虫の糸で巣を作りますが、樹上ではなく地中に巣を作ります。 |
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巣を作っている最中の働きアリと幼虫です。
働きアリは幼虫をくわえて、糸を付けたい場所に幼虫を運びます。
すると幼虫は口から糸を吐き出すのです。
このとき触覚で幼虫の口元を触っているので、糸を吐き出しているのを確かめているのか、吐き出させるための何らかの合図があるのかもしれません。
クロトゲアリは幼虫の時から働き者です。 |
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■竹の中で暮らす蟻
ミカドオオアリは、土でもなく朽木でもなく、何と竹の中で生活をします!
竹林で、倒れた竹の中に巣を作っています。
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■巣を乗っ取るアリ(トゲアリ)
一般的なアリは、結婚飛行で交尾すると、一匹で新しい家族を作りますが、トゲアリの女王は、交尾を終えるとクロオオアリの巣に侵入して、女王を殺して巣を乗っ取ってしまうのです。
クロオオアリの女王を殺したトゲアリは、その体液を自分の体へ付けます。
アリは仲間を匂いによって判別しているため、クロオオアリの働きアリたちは、女王の匂いの付いたトゲアリを、自分たちの母親だと思い込み、トゲアリの女王のためにエサ集めや、子育てをするようになるのです。
そして、1年ほどたちクロオオアリが寿命で死ぬころには、すっかりトゲアリのコロニーに入れ替わってしまうのです。
アリは家族の少ない初期が、外敵に襲われることが多く、最も危険な時期なのですが、トゲアリは、乗っ取りという方法で、生き残る確率を高くしているのです。
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■巣を乗っ取るアリ(サムライアリ)
サムライアリはクロヤマアリの巣に侵入して奴隷狩りをする事で有名ですが、女王も結婚飛行を終えると、クロヤマアリの巣に侵入して女王を殺して巣を乗っ取ります。
多くの場合、クロヤマアリの女王の腹部に噛み付き殺します。
女王を殺されると、クロヤマアリのハタラキアリはサムライアリの女王のために働くのです。 |
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クロヤマアリとサムライアリは色も大きさもとてもよく似ていますが、よく比較するとそれぞれ特徴にあった体の作りになっているのが分かります
クロヤマアリは多くのアリと同じように、結婚飛行を終えると一匹で何も食べずに子育てをするため、栄養を蓄えた大きなお腹をしていますが、サムライアリは巣を乗っ取ったあとは、クロヤマアリたちからエサをたくさんもらえるため、最小限の栄養を蓄えた小さなお腹をしています。
また、敵と戦う事ないクロヤマアリは頭部やアゴが小さくなっていますが、クロヤマアリの女王を殺すサムライアリは大きな頭部に、鎌のように鋭いアゴを持ちます。
両者の共通点と言えば、空を飛ぶために筋肉の発達した厚い胸部を持つことくらいです。 |
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■サムライアリの奴隷狩り
サムライアリは完全に奴隷狩りをして生きていくために進化したアリで、自分たちでは子育てもできないためクロヤマアリの幼虫や繭を盗んで自分たちの幼虫の世話や、餌集めなどをクロヤマアリにやってもらいます。
そのため定期的にクロヤマアリの巣を襲わなければいけないのです。 |
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クロヤマアリの巣に侵入したサムライアリは、次から次へと繭を盗みだしてきます。
奴隷狩りは、一斉に同じ巣を襲いに行くため、サムライアリの巣から、クロヤマアリの巣にかけて、とても長い行列ができます。 |
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アリは羽化したコロニーの匂いを、自分のコロニーと認識するため、たとえ違う種類のアリであっても、何の疑いもなく仲間だと思い込みます。
サムライアリに誘拐されてきたクロヤマアリは、違い種類だとも知らずに、サムライアリのために一生懸命働くのです。 |
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■巣を乗っ取るアリ(アカヤマアリ)
アカヤマアリはサムライアリと同じように、クロヤマアリを奴隷狩りしますが、結婚飛行を終えた女王もクロヤマアリの巣を乗っ取ります。
クロヤマアリはアカヤマアリのためにエサを集めたり、子育てなどの仕事をします。 |
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奴隷狩りをするアカヤマアリの巣には、いつもたくさんのクロヤマアリが一緒に暮らしています。
サムライアリは奴隷狩りのとき意外は外へも出ないし、子育てもしませんが、アカヤマアリはエサ探しも子育てもします。
アカヤマアリだけでも生きていく事ができ、野外でもアカヤマアリの巣に、必ずしもクロヤマアリがいるわけではありません。 |
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アカヤマアリに似た、エゾアカヤマアリ。
エゾアカヤマアリは、松の枯葉などを集めて蟻塚を作ります。
一つのコロニーには、時に数十匹もの女王がいることがあり、コロニーも超巨大になります。 |
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■巣を乗っ取るアリ(クサアリモドキ)
クサアリモドキやクロクサアリなどのクサアリ類も、ケアリやアメイロケアリの巣を乗っ取ることで知られます。
これらのアリは、巣に侵入する前に、地上を歩いている働きアリを殺して、その体液を体に塗り、匂いを付けてから侵入するのです。 |
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■巣を乗っ取るアリ(アメイロケアリ)
アメイロケアリはクロクサアリの女王に寄生されるアリですが、アメイロケアリの女王もケアリの巣を乗っ取るアリです。
交尾を終えた女王は、ケアリの働きアリを殺して、その匂いを自分に塗り、巣へ侵入します。
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A
ケアリの巣へ侵入したアメイロケアリの女王は、特に争う事もなく、ケアリと共に生活をします。
このとき、エサはケアリの働きアリから口移しによってもらいます。
まったく種類の違うアリなのに、ケアリはだまされてしまうのです。 |
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B
このまま、しばらくは平和に暮らしているように見えますが、1ヶ月ほど経ち、アメイロケアリの産卵が始まるころから変化が現れます。
何と、ケアリの働きアリたちが、自分の母親である女王を攻撃し始めるのです!
これは、ケアリの働きアリが、アメイロケアリの女王を自分たちの母親だと間違って認識しているためです。
アメイロケアリの女王は、他の巣を乗っ取るアリたちのように攻撃して殺すのではなく、ケアリの働きアリを見方に付け、ケアリに女王を殺させてしまうのです。 |
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C
巣を乗っ取る事に成功したアメイロケアリは、どんどん産卵して、ケアリに娘たちの世話をしてもらいます。
そして、ケアリたちが寿命で死ぬころには、すっかりアメイロケアリのコロニーに変わってしまうのです。 |
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D
翌年には、すっかりアメイロケアリのコロニーに変わってしまいました。
女王が単独でコロニーを作るアリに比べて、初めから働きアリがいることで、数倍の速さでコロニーが大きくなりました。
今後、このコロニーがトビイロケアリと関わる事は一切ありません。
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■他のアリの巣に寄生するアリ
別の種類のアリの巣に寄生するアリが、このヤドリウメマツアリと言うアリです。
このアリはウメマツアリの巣で暮らしていて、姿かたちはウメマツアリにとても良く似ています。
しかも、ヤドリウメマツアリは働きアリを一切産まずに、新女王とオスのみをつくるのです。
完全に、寄生するために特殊化してしまっているのです。 |
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ヤドリウメマツアリとウメマツアリの女王です。
大きさが一緒だったら、別種だとは気がつかないほど色や外見が似ています。 |
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■突然変異
沖縄で採集したオオズアリのコロニーで、とても変わった働きアリを見つけました。
何と兵隊アリより大きな個体です。
体は大きくても、体形は働きアリなのです。
しかもこのコロニーからは、同じような巨大働きアリが10匹近くもいたのです。
なぜこのように巨大化したのかは分かりませんが、この個体は線虫メルミスに寄生されていたので、寄生虫が幼虫時期に入り込み、ホルモンのバランスが崩れたりしたのかもしれません。
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ムネアカオオアリの赤の強くて出いる珍しい女王です。
ムネアカオオアリの働きアリは、胸が赤いのですが、女王の胸は黒です。
稀にこのように胸の赤い女王が見つかる事があります。 |
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